4歳の男の子の心臓手術をサポート

タイくん(ニックネーム)は、4歳。チェンマイにおじいさんと一緒に住んでいて、時々おばさんの家に滞在することもあります。タイくんの母親はまだ十代。チェンマイから少し離れたランプーン県の工業団地で働いており、ひと月の収入は約6000~8000バーツ(20000~27000円)です。
「早産で産まれたものの、特に目立った病気もなく、普通の子どものように育った。」母親はこう話していましたが、タイくんの身体がとても小さいことを気にかけていました。ある時、地元の病院で検査を受けたところ、心臓に疾患がある事が分かりました。その後、別の病院を経て、最後はサポート体制が整ったチェンマイ大学病院に移り、2015年9月17日に心臓手術を受けました。現在は回復に向かっているようです。

病室のベッドでカメラに向かってポーズをするタイくん

回復に向けて、タイくんもがんばりました

タイくんとその家族から、お礼のお手紙が届きました。

To. PH-Japan, Daiichi-Sankyo (Thailand) Ltd. and Chiang Mai University Hospital.
Our family would like to thank PHJ for a great project that helped us with spending less money and building more confidence and strength in ourselves. We would like PHJ to continue implementing this great project in the future and forever. Thank you very much
(From Tie’s Mother )
「私たちの家族の収入だけでは、とうてい手術を受けることはできませんでした。私たちを援助し、励ましてくださったことを深く感謝します。このプロジェクトがこの先も続くことを願っています。」 (タイの母)

タイくんからもかわいいお礼の手紙が届きました

新たな専門学校で第三期がスタート

2015年8月14日、青少年のHIV/ AIDSプロジェクトの3年目の式典が開催され、チェンマイ県保健局、高等専門学校関係者、ピアエデュケーターおよびPHJスタッフが参加。 72名が出席しました。新しい専門学校において第三期のプログラムがスタートしました。
既に支援プログラムが終了した第二期のピアエデュケーターと職員がその経験を享受し、第三期プログラムをスタートする生徒と学校職員には、とてもいいモデルとなりました。。ピアエデュケーターは意見交換や調査も行い、そこでの意見や成果は、青少年年のHIV/エイズ予防プロジェクトのカリキュラムや教材の開発にも役立てられています。

式典には保険局や政府関係者、教育関係者など幅広い層の人々が参加

ベースラインの調査を行う生徒たち

サブセンターの建築に温かいご支援

ミャンマーでの活動を展開するにあたり、急務の課題であったサブセンター(助産診療センター)の建築に、このたびNTTファイナンス株式会社様から支援をいただけることが決定しました。同社様には、創立20周年時(2005年)、PHJのインドネシア母子健康改善プロジェクトで地域保健・保育センターを寄贈により、現地の保健状況改善にご協力いただいた経緯があり、創立30周年である本年も社会貢献の一環として、サブセンター建築にご協力いただけることとなりました。
9/14(月)、NTTファイナンス株式会社様にて贈呈式を開催いただき、PHJ理事長小田、代表廣見らが出席。サブセンターの完成で確実に向上するミャンマーの母子保健サービスについてご説明をさせていただきました。サブセンターは、農村部のKANTAR(カンター)村に建築が決定。着工に向けて準備を進めています。

助産師訪問モニタリングを実施

保健センター助産師のモニタリングを実施しました。保健行政区内の11保健センターのうち、今月は3モデル施設を含む7施設でモニタリングを実施。各保健センターを訪問し、チェックリストを使用して助産師の母子保健サービス(妊婦健診)に関するスキルを評価した結果、一番低い成果率の村で70%、高い村は87%、8保健センターの平均は79%と高く、全体的にスキルが高いことがうかがえました。
また、6月に病院実習に参加した4名の助産師全員をモニタリングし、3名が平均点以上の結果。病院実習に参加した助産師の方が、参加しなかった助産師よりも必ずしも結果が良い訳ではないという意外な結果も出ました。元々の各助産師の知識・スキルや能力の違いにもよりますが、いずれにせよ病院実習に参加してすぐに結果の出るものではないため、助産師の知識やスキル改善を目指し、引き続きモニタリングを実施していきます。

妊婦の血圧を測る保健センター助産師

妊婦に対して問診を行う保健センター助産師

ティルタヤサ自治区での活動が終了

2004年より支援を行ってきたティルタヤサ自治区(トゥンダ島を含む14村)での活動が7月末で終了しました。母子保健改善活動、地域医療・保健強化支援、栄養改善活動の面で、サービス向上を目指し活動を進めてきた結果、母子保健改善活動では、下記のような成果が見られました。
医療施設出産率 (%)      2004年以前:0% → 2013年:89.9%
自宅出産率(%)           2004年以前:100% →  2013年:9.8%
助産師介助出産率(%)      2004年以前:46.7% →  2013年:97.7%
伝統的産婆介助出産率(%)  2004年以前:10%  →  2013年:1%
9月より今までの活動のノウハウを生かし、伝統的産婆介助出産率の高い新事業地ワリンクルン自治区で活動を展開していく予定です。

助産師による定例講習受ける妊産婦たち

講習後、定期健診を受ける妊産婦

実習形式の助産師トレーニングを開催

6月3日~29日の27日間に亘って、実習形式の助産師トレーニングを開催。4名の保健センター助産師がコンポンチャム州病院にてトレーニングを受けました。
本トレーニングの目的は、普通分娩を一人でも介助できるようになること、危険サインを察知し速やかに病院に搬送できるようになることでした。
助産師育成計画策定会議で合意した内容に基づいて、実習及び講義を実施。一日のスケジュールは、午前に病院で実習を行い、午後は講義を実施し、夜は交替で病院で勤務しながら実習を行いました。
参加した4助産師は皆とても意欲的に学んでおり、トレーニング開始前に実施した事前テストの結果(平均38%)に比べ、トレーニング後に実施した事後テストの結果は平均94%と大きく改善。また、全4助産師が目標としていた普通分娩介助10回をクリアしました。

助産師トレーニングで実習を行う保健センター助産師(中央)とトレーナー

お産で使用する器具の手入れを行う保健センター助産師

助産師トレーニングで講義を受ける4名の保健センター助産師

心臓病手術を受けた1歳児のその後・・・

 

ナムシップちゃん(ニックネーム)はかわいい女の子でしたが、体重が標準よりもかなり小さい子供でした。11か月の時、心配した両親が地元のクリニックに連れて行ったところ、心臓の鼓動に異常が見つかり、更なる検査のためにプレー病院を紹介されました。そこでの検査の結果、心臓病と診断され、ランパン病院に運ばれた後、2013820日、心臓の手術を受けることができました。

 

 

 

手術から2年が経過し、ナムシップちゃんは3歳になりました。ふだんから食の細い、小さな女の子ですが、家の近くのプレ幼稚園に行く予定です。 とてもはずかしがり屋で見知らぬ人とあまり話をしませんが、お友達と遊んでいるときは、元気いっぱいです。

 

 

親からのメッセージ:2年前に娘が心臓手術を受けた時は、このプロジェクトについてあまり知りませんでしたが、娘の心臓手術費を支援くださったドナー企業、PHJにもとても感謝しています。

 

 

中古救急車の寄贈式が行われました

日本から贈られた中古救急車の寄贈式が7月8日、ミャンマーの都市ネピドー市で行われました。式典には、支援先であるタッコン群病院の医院長、ネピドー特別区の関係者、現地の保健省関係者と、PHJ理事の小田、ミャンマー事務所所長の真貝が出席し、小田がスピーチ。救急車搬送から搬送に至るまでの関係者の方々へのお礼と共に、支援地であるタッコン郡の医療活動を支援していくことをお伝えしました。救急車は早速タッコン郡病院に搬送され、支援先の方の健康を守るべく、病院での利用を開始しました。
保健省局長に救急車の鍵を進呈するPHJ小田理事長
保健省、タッコン群、病院等関係者が多数参列して式典が開催


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