ミャンマー 活動レポート

2018年1月30日

村の妊婦さんと助産師をつなぐ 母子保健推進員の選出に向けて

PHJミャンマーのプロジェクトでは、農村地域の母子保健サービス改善を目的に、ネピド―から車で約1時間半離れているタッコン郡ミャウッミェイ地域保健センター管轄を対象としています。その地域は人口37,174人、27村、地域保健センターが1つとサブセンターが5つあります。
10月から新たに始まったプロジェクトが前のプロジェクトと異なる点は、よりコミュニティと助産師の結びつきを強くするために母子保健ボランティアではなく、「母子保健推進員」を育成するという点です。
前回のプロジェクトではタッコン郡下の5村に合計50名の母子保健ボランティアを育成し、地域の妊婦さんや産後の女性に母子保健教育を行うことでした。しかし、ボランティアだけで母子保健教育を行うというのは難しさがあったこと、また、現在タッコン郡の農村部では妊婦さんや産後の女性の数の把握が受動的(妊婦側からの連絡に頼る)であるため、村の妊婦さんの数を正確に把握できているか定かではないという問題点もあり、もっとコミュニティに密着してお母さんや子どもたちをサポートする存在を育成できないかと考え、現プロジェクトでは「母子保健推進員」を育成することにしました。

この母子保健推進員は国際協力NGOジョイセフ(JOICFP)がミャンマー保健省と共に定めたボランティアの一形態で、村の妊婦や産後の女性の所在を確認し、助産師と連携をはかり、妊婦や産後の女性が適切な時期にケアを受けることができるような役割を担っています。
母子保健推進員は1人が約5人の妊婦さんを受け持つ形でコミュニティに配置されるため、コミュニティにいる妊婦や産後の女性が漏れなく母子保健サービスを受けられるように助産師との橋渡し役となります。推進員の選出には村長はじめ、村の人々の協力が不可欠である為、PHJでは11月下旬から12月にかけて村々を巡回し、村長や村人にプロジェクトの説明や母子保健推進員の役割と選出についての説明を行いました。

村々をまわり、村の人から実際に話を聞くと、移住者が多く、妊婦さんを把握しにくい地域や、若い人が出稼ぎに多く出て行っている為、母子保健推進員の選出も難しい地域もあります。PHJミャンマーでは、村人の協力の元、母子保健推進員を選抜し、村のお母さんと子どもの健康のために貢献できる人材を育てていきたいと思います。
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