ミャンマー 活動レポート

2020年8月26日

コロナ禍だからこそ重要な母子保健推進員という役割

3月23日に初めてミャンマー国内での新型コロナウイルスの感染者が発表されてから、農村部では人々は感染を恐れて医療施設での受診や出産を控えたり、医療者との接触を恐れる傾向がありました。
そのため予防接種を受けなかったり、必要な保健医療サービスを受けないことへのリスクが増しています。
感染を正しく恐れ予防策を講じるためには正しい情報を一人ひとりへ伝えることが大切です。

どのような状況でも村の医療を支える核となるのが助産師ですが、一人で多くの村を管轄しているためすべての住民にきめ細かく対応することは容易ではありません。
そこで助産師と村々をつなぎ、村人へ正しい情報や医療サービスの提供をサポートする役割が、母子保健推進員が活躍しています。
(母子保健推進員は、2018年にミャウッメイ地域で、2019年にはニャオルン地域とアイジェ地域で、PHJの支援により各地域主体で選出され、2日間の研修で基礎的な母子保健について学んだ後、医療活動を開始しました。)

定期的に実施している助産師と母子保健推進員の会議では、地域の母子に関する情報の共有や、住民への手洗い方法周知のためのデモンストレーションの練習などを通して、地域と医療の橋渡しとして助産師と関係を築いてきました。COVID-19感染拡大予防のため、会議は3月から延期されていましたが、7月から少人数ずつの会議として感染予防対策を講じたうえで、再開をしました。

8月の会議の中では、助産師が中心となり、母子保健推進員が以前研修で学んだことの振り返りをしました。妊婦さんや新生児の危険兆候についての知識の振り返りや、基本的な感染予防対策の実習等を行いました。母子保健推進員としての知識をアップデートする機会ができたことにより、自信をもって活動に取り組めることを喜ぶ声が聞かれました。また、プロジェクト完了後も定期的に助産師との会議や母子保健推進員の知識の更新を行うため、助産師の監督者であるヘルス・アシスタントがサポートしていきます。


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