カンボジア 活動レポート

2026年7月30日

【現地スタッフの声】泥道と山を越えて、地域と医療をつなぎたい

PHJの母子保健改善活動を支えるのは、行政・医療・地域住民との間にたち、現場を奔走する現地スタッフです。今回ご紹介するのは、PHJカンボジア事務所のソポルンさん。携帯電話の電波すら届かない僻地へも、医療スタッフと共にバイクで泥道を越え、山を登って現場に向かう彼の原動力とは何なのでしょう。

コミューン長へダイアリーを寄贈するソポルンさん(左)

電波の届かない僻地へ
皆さん、こんにちは。PHJカンボジア事務所でプロジェクト・アシスタントを務めているソポルンです。PHJで働く前は、ソーシャルワーカーとして4年間活動していました。
私の仕事は、医療者や保健ボランティアの研修の調整、保健センターの運営管理の調整、地域での保健教育の促進、保健行政区の月例会議への出席などです。
正直に言うと、現場は楽なことばかりではありません。僻地では携帯電話の電波すら届かないこともあり、スタッフに連絡を取るだけでも一苦労です。そんな時は保健センターのスタッフに協力してもらい、一歩ずつ活動を進めています。
医療スタッフと共にバイクにまたがり、ぬかるんだ泥道や険しい山を越えて活動を進める日々。大変ですが、一緒に苦労を分かち合い、共に食べるランチの時間は、私にとって何物にも代えがたい大切な思い出です。

水没した道路をバイクで進み活動の現場へ

ある女性の話
活動を続ける中で、どうしても忘れられない話があります。ある女性が、出産のために保健センターに向かう途中で流産してしまったのです。彼女は妊娠中、健診を3回しか受けていませんでした 。 「もっと早く、もっと頻繁に健診を受けていれば・・・」 こうした悲劇を繰り返さないために、私は村の人々と接する際、相手の尊厳を何よりも尊重し、丁寧な言葉で寄り添うことを大切にしています。一方的に教えるのではなく、共に歩むパートナーとして信頼してもらうことが、命を守る第一歩だと信じているからです。

保健教育の現場で

活動を通してみえる変化
最近、嬉しい変化が見え始めています。かつては医療者を遠ざけていた人々が、今では自ら保健センターを訪れ、妊婦健診や出産を安全な施設で行うようになっています。保健教育の場でも、積極的に質問に答える村人たちの姿が増えました。 PHJの強みは、医療器具などの「ハード」面だけでなく、スタッフのスキル向上や24時間の監督体制といった「ソフト」面の両方から地域を支えている点にあります。
「お母さんと赤ちゃんの笑顔を守りたい」 その一心で、私は明日もバイクを走らせ、村の皆さんのもとへ向かいます。

保健教育の実施をサポート

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