カンボジア 活動レポート

2021年1月28日

事業第2年次の日本NGO連携無償資金協力の署名式典

2021年1月13日(水)に、日本NGO連携無償資金協力署名式典が行われました。

同式典では、三上正裕駐カンボジア特命全権大使とPHJカンボジアの石山所長との間で
「コンポンチャム州子どものケア支援ネットワーク強化事業(第2年次)」について贈与契約書に署名を行いました。
同式典では、三上大使がスピーチを行い、今回の支援が対象地域の人々に直接裨益し、カンボジアと日本の更なる友好促進
につながることを願うと述べました。
続いてPHJカンボジア事務所長の石山が、日本国民及び政府への感謝の意を表明するとともに、
着実に事業を推進していくことを約束しました。

下記、石山所長のスピーチです

「三上大使閣下、
外務省関係者の皆様、
在カンボジア日本大使館の皆様、
コンポンチャム州保健局母子保健部 部長 タング医師、
ストゥントロン保健行政区長イム医師

この度日本NGO連携無償資金協力 贈与契約を
締結させていただきましたこと、
特定非営利活動法人ピープルズ・ホープ・ジャパン
を代表しまして心よりお礼申し上げます。
どうも、ありがとうございます。

私は今、大使館でこの署名式をむかえる喜びとともに、特別な思いを感じております。
小学校の時、担任の先生が社会の時間に差し出した一枚の写真を思い出します。写真を見せながら先生は、
「これは外国で撮られた写真で、建物の建設は日本の政府が支援しているんだ」、と言いました。自分の国、日本が他の国に貢献している、と聞いたその時、胸が熱くなり何とも言えない感情があふれ出ました。人生で初めて、日本人としての誇りを感じた瞬間でした。

そして今、私はカンボジアで未来を担う子どもたちの健康向上のために母子保健活動をするNGOの所長としてこの署名式の場で立っています。 今再度、小さいときに初めて感じた、日本人としての誇りで胸がいっぱいになっております。
人を助けるという行為は巡るものです。思えば日本も戦後はODAを受ける立場でした。そして今、私は一日本人としてこの恩を返すという大義にかかわることができてとてもうれしく感じております。

事業地であるコンポンチャム州ストゥントロン保健行政区では、子供の健康に関する問題が多々あります。 例えば、生後6か月以降の子どもの低身長、低体重の子どもが多くいます。改善のためには、養育者が子どもの成長や病気に関しての十分な知識を持つ必要があります。事業一年次は、主に保健センター設備や保健スタッフの能力強化を行ってまいりましたが、二年次は保健・母子保健ボランティアの能力強化と養育者への知識普及を中心的に行ってまいります。

私たちは現地が自立できる支援が本当の支援、ということを軸に活動を行ってまいりました。また、そのためには、現地の自尊心、自立心も視野に入れ、また、援助する側と援助を受ける側ではなく、お互い助け合うという精神をつねに胸に持ち、歩んできました。
大使館の方々からも新産後ケア室の開所式への出席や活動の見学をしていただく等、ご理解ご協力いただき、私たちは存分に力を発揮して活動に取り組むことが出来、感謝の気持ちで一杯です。

最後に、私たちの活動は私たちのみではなく、すべての日本人と行っているということを忘れず、日本人の思いを現地の人に届け、友好関係を築きながら活動をしてまいります。
何卒引き続きご支援・ご鞭撻賜りますよう心よりお願い申し上げます。
本日は贈与式参列並びに贈与契約締結の栄誉を賜りまして
誠にありがとうございました。

PHJカンボジア事務所長 石山加奈子」


TOP