アジアの母と子をささえる国際保健医療支援団体

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PHJの母と子の支援とは

いま、アジアのお母さんと子供が直面している課題

医療環境が整っていないカンボジアやミャンマーの農村では自宅出産が少なくありません。しかも出産を介助する人に十分な医療知識が備わっていない場合が多く、難産や多量出血といった不測の事態に対応できずに命を落とすケースがあります。PHJが支援している地域の保健状況を比較すると、日本と圧倒的な格差が現れているのは妊産婦死亡率。カンボジアにいたっては日本の約34倍の危険が出産に伴うことを表しています。出産のリスクが高いということは、お母さんだけでなく赤ちゃんの命も危険にさらされます。また、お母さんが亡くなった場合、生まれてきた赤ちゃんを栄養面、衛生面でケアをする人がいなくなり、病気などにかかりやすくなり、子供の死亡率も高くなります。私たちは妊産婦死亡率の低減に貢献していくために活動していますが、妊娠・出産は地域の社会的な背景が絡んでいるため、医療の質の向上や、人々の意識の変革や知識の向上が必要となり、長い時間や努力を必要とします。

日本 タイ ベトナム インドネシア カンボジア ミャンマー
乳児死亡率 (人/1,000出生) 2 11 17 22 26 40
5歳児未満児死亡率 (人/1,000出生) 3 12 22 26 31 51
妊産婦死亡率 (人/100,000出産) 5 20 54 126 161 178
平均余命 (年・人出生時) 84 75 76 69 69 67

出典: 国連児童基金[UNICEF] 『世界子供白書2017』

PHJの母と子の支援とは

たとえば妊婦さんに自宅ではなく保健センターで出産をしてもらう、そのためには医療スタッフを教育しサービスの質と信頼性を高めると同時に、地域の人々に対する保健衛生教育を実施することが重要となります。こうした活動はその地域の社会的な背景も絡むため、定着させるためには時間がかかります。 PHJではこうした教育活動を長い年月をかけて継続してきた結果、人々の意識や行動に変化が見られるなど確実な成果を残してきています。詳しくは活動内容をご覧ください 。

カンボジアの母子保健活動

●ミャンマーの母子保健改善活動

持続可能な開発目標(SDGs)とPHJの取り組み

PHJは創立以来、保健・医療分野で災害支援を含む国際協力活動を行ってきました。2003年からは母子保健改善に焦点をあてた活動を展開してきました。この事業は、2015年に国際社会が定めた2030年までに達成する持続可能な開発目標(SDGs)のゴール3(すべての人に健康と福祉を)にそのまま合致するものです。私どもの活動はゴール3にフォーカスされますが、SDGsの17目標中、ゴール5(ジェンダー平等とすべての女性と女児の能力強化)、ゴール6(安全な水とトイレを世界中に)、ゴール17(パートナーシップで目標を達成しよう)も関連するものです。