ボスニア
概要 / 検査教育

画像診断教育 / 臨床検査教育 / 歯科医療教育

■画像診断教育(平成10年度外務省補助事業)


1. 実施期間: 平成10年10月1日 〜 平成11年3月31日
2. 事業概要: 高度医療機器(X線撮影装置、超音波診断装置)を調達して、ボスニア・ヘルツェゴ ビナのIlidza病院に輸送し据付を行いました。同時にIlidza病院医療スタッフに対 し専門家二人(遠藤和夫先生、Dr.Ermina Sadagic)による教育を行い、それにより 本機器を病院での診断・治療に供することができるようになりました。
3. 成 果:

内容 成果

X線装置  設置
〃       教育

 機器を現地病院に搬入・引渡し仮設備としました
基礎教育、操作方法、臨床検査教育を終了しました
  超音波装置設置
〃       教育
据付け引渡しを完了し可動設備としました
臨床検査・診断教育をすべて終了しました

現地Ilidza病院は今回の医療機器寄贈を契機に現地自助努力により、建物の改築と 実験検査設備を充実して病院機能を大幅にアップさせました。
このことは、NGO 補助金が大きく現地自立化のきっかけに寄与したことと言えます。
さらにサラエボ 大学病院であるKosevo病院との関係も強化でき、Ilidza病院では今回の補助事業を 大変に感謝しています。

4. 教育後の生徒コメント:(Dr. Amrudin Cardaklija) 日本から最新の装置を寄贈してもらった上、こんな素晴らしい教育をしてくれて感 謝します。今回のKosevo病院での教育は朝から夜まできつかったが、いい先生と 多くの機種を使って種々な教育が受けられ、これから毎日患者診断に活用したい。

5. 終了後の感想: 本事業は「プロジェクトHOPEジャパン」にとって初めての「補助事業」であり、責任の重大性を肌に感じつつ実施した
。成果は我々の支援以上に現地の自助努力を促したことになり、「NGO補助金」の本来の目的にかなう結果となりました。
メーカー及び機種選定に際しては、「中立性、公平性」をモットーにするために、国内メーカー4社、外資系メーカー4社に対して、共通仕様を提示した「入札性」を採用した。メーカー及び機種決定に際しては、現地希望を優先し、性能、価格、納期、サービス性を考慮しました。
医療機器の寄贈設置および教育支援は、予定どおり完了することができ、現地で患 者診断を開始しました。
教育を受けた2人の医師と技師は、日本に感謝して生き生きとしていた。必ず今後 の患者診断に活きると確信しました。
支援先のIlidza病院は、今回の支援をきっかけに病院建物を改築して、自助努力に より実験検査設備を充実するなど、病院機能の拡充に力を入れたことは、「NGO補 助金」支援の本来の目的にかなうものと高く評価したい。

■臨床検査教育

(平成11年度外務省補助事業)






1. 実施期間:平成11年10月1日 〜 平成12年3月31日
2. 事業概要:
臨床検査装置(生化学分析形、血球計数器、スパイロメータ等)を調達して、ボスニ ア・ヘルツェゴビナのIlidza病院に輸送し据付を行いました。同時にIlidza病院医療 スタッフに対して専門家による技術教育を行い本機器を病院での検査・診断に供する ことができると共に、機器のメンテナンス教育も実施しました。これらの臨床検査装 置は、直ちに患者の臨床検査に使用開始されました。同行の北里大学医学部教授二人 (西島正博先生・長井辰男先生)にはIlidza病院での教育指導の他に、現地で講演を していただき、最新の日本技術を紹介して国際貢献に寄与でき感謝されました。
3. 成 果:

内容

実施項目

成果

生化学分析計
血球計数器
スパイロメータ
酸素凝縮装置
喉 頭 鏡

据付・設置

据付け引渡しを完了し稼動設備としました

操作教育

臨床検査・分析教育を全て終了しました。

メンテナンス教育

保守を可能としました。



4. 病院長Dr.Enes Sacic談
今回日本から最新の装置を寄贈してもらった上、こんな素晴らしい教育をして くれて感謝します。日本の先生はすばらしいと受講生たちが話してくれました。
先生に言われて私も分析室での教育現場に立会いました。先生から指摘された 改善項目はできるだけ早く実現します。

5. 終了後の感想
臨床検査装置の寄贈設置、教育支援およびメンテナンス教育は、予定どおり完了することができ、現地患者の診断を開始しました。 今回はメンテナンス教育を含めたことが大きな特長と思います。
教育を受けた4人の医師と1人の技師は日本に感謝して生き生きとしていた。必ず今後の患者診断に有効に活きると確信しました。 今回は現地リソースを多用してIlidza病院の利便性とコストダウンを諮った。
支援先のIlidza病院は、昨年の支援をきっかけに、自助努力により病院機能の拡充に力を入れたことは、「NGO補助金」支援の本来の目的にかなうものと高く評価したい。
また昨年の支援が基になって、ボスニア最高レベルのサラエボ大学付属病院のKosevo病院と、Ilidza病院の協力関係が強化できたが、今年は更に一層の発展があったことは誠に喜ばしく、今後医療レベルアップが期待できます。

■歯科医療教育(平成12年度外務省NGO補助事業)





1.実施期間:平成12年10月1日〜平成13年3月31日

2.事業概要:
歯科医療機器(診療ユニット、パノラマX線撮影装置、普通X線撮影装置等13種、32台)を調達して、ボスニア・ヘルツェゴビナのIlidza病院に輸送し据付を行いました。同時にIlidza病院の医療専門家に日本から派遣した医師による医療技術教育を行い、本機器を病院での検査・診断・治療に供することを可能にし、機器のメンテナンス教育も実施しました。これらの歯科医療機器は、直ちに患者さんの検査・診断・治療に使用開始されました。教育に携わって頂いた東京医科歯科大学大学院の先生2人とハーバード大学の先生にはIlidza病院での歯科専門教育、サラエボ大学歯学部での学術講演や近隣小学校学童の歯科検診を実施して頂き、現地状況の正確な把握と最新技術教育による国際貢献に寄与が出来、大変感謝されました。

3.成 果:

 

内容

実施内容と成果

デンタルチェアー

据付・設置・調整引渡し、操作・読影

パノラマX線撮影装置

操作・読影教育を完了した。

X線撮影装置ほか

メンテナンス教育を実施し保守可能にした。

吉増先生

サラエボ大学歯学部

顎顔面機能修復外科学講義(教授他15人)

鈴木先生

Ilidza病院歯科

歯科補綴学講義と実地指導(医師他11人)

Dogan先生

病院及び学童歯科検診

学童口腔衛生現状アセスメント(2校、計100人)



4. Ilidza病院歯科責任医師Dr.Emina Durmisevicの謝意と要望:
先生方の講義と実技指導に満足しました。今後の診療に大いに役立てたい。受講した 処置・材料については教育参加者全員が、実際の患者さんの治療に適用し理解と実技 習得を確認しました。「私達は、このような新しい歯科技術教育をこの10年間受け ていませんでした」是非再度の講義と実技指導を切望しています。

5.終了後の感想:
現地の政情が刻々変化し、人道支援目的の機器でありながら通関に滞りが出かねない状況でしたが、現地NGOのProject HOPEボスニアとの連携で、予定通り機器の搬入・据付と医師による教育を終了して、現地患者さんへの治療に即反映し感謝されたことは素晴らしい経験になりました。
市の医療責任者Dr.Tokicから「教育を伴う歯科支援は、ボスニア・サラエボ市にとっては外国からの初めての支援で、プライマリーケアの充実を目指す我々の施策に合致している」との評価をうけ、3年間に渡ったサラエボ市Ilidza病院への「NGO」補助金による医療教育支援は、地域住民約7万人の健康を支える基礎医療の質の向上に貢献し、一日も早い復興へと願う人々の自助努力を支えることが出来たと自負します。
歯科医療は、他の医療に比べて命に直結していないため緊急度が低く、後回しになりがちですが、復興途上のボスニアを考えると明日を支える若い人々の健康を守る医療支援として今後も継続しなければならないと考えています。