タイ HIV/AIDS予防教育

活動地

タイ北部チェンマイ市とその近郊。

経緯

タイ HIV/AIDS感染予防教育

HIV/AIDS予防教育は、PHJスタッフと一人の母親との出会いから生まれたプログラムです。PHJスタッフが病院を訪問したある日、HIVに感染した少女とともにその母親がいました。そして目に涙を浮かべながら語ったのです。知らない間に夫から自分へ、さらに子どもにまでHIVに感染していた、と。幸い少女は「ホープパートナー(PHJの里親制度)」の支援により体力は回復しましたが、HIV感染しているということへの偏見から学校へは行けないままでした。タイ北部サンサイ病院の調査では、妊娠女性のHIV感染率が1997年に6.2%だったところ、1998年には20.3%にまで増加していました。母子感染の拡大を防ぐには、地域ぐるみのHIV/AIDS予防教育が不可欠と判断し、サンサイ病院と協力して近隣13村落で啓発活動と検査に重点を置いたプログラムを実行に移すことになりました。
2000年にプログラムが始まった当初は、まずはHIV/AIDS予防への意識向上を目的に、若者を中心にサンサイ病院での支援活動についてのPRを行いました。婚前カップル対象のカウンセリングから始まり、男女大学生が参加するピア教育(注)も本格的にスタートしました。

現在の活動

チェンマイ県とその近隣県で、私立のパヤップ大学、国立のチェンマイ大学を中心にピア教育リーダーを養成し、大学生のみならず、中学生、高校生までに範囲を広げ、エイズについての正しい情報や予備知識といった啓発活動を行うことをサポートしています。

この「ピア教育」プログラムはタイのみならず海外でも高い評価を受けています。

プログラムの将来

AIDS予防教育センター

2007年にはHIV/AIDS教育トレーニングサービスを提供するトレーニングセンターをPHJチェンマイ事務所に設立し、近隣諸国への展開の拠点とする準備をしました。2009年にはこれまでの成果を踏まえ、ベトナムへの展開を開始しました。


用語の説明

ピア教育:
ここで使われるピア(peer)とは「仲間」を意味し、同世代の間でメッセージを伝えていく教育法のことを指します。HIV/AIDSや恋愛、対人関係について話す時は、同年代の方がオープンに話しやすいという観点から生み出された教育法で、対等な立場で話し合いをすることにより、お互いに効果的な教育をしながら、仲間からサポートされていることを感じることができ、さらに悩みの解決につなげていくこともできます。